手袋
「・・・・・・」
ソファに座って本を読んでいるのだが、どうも集中できない。
というのも、昴流の向かいに座っている星史郎が、先刻からずっと昴流の手元を真剣な目で見詰めているからだ。
ちらちらと星史郎を窺うのだが昴流の手を見ている星史郎は気付かないのか、じっとそこに視線を固定したまま口を開こうともしない。
「あの・・・・・・」
いい加減焦れてきた昴流が口を開いた。
「僕の手に何か・・・・・・?」
声を掛けられて初めて気付いたといった風に、星史郎がはっと顔を上げる。
「その・・・・・・先刻からずっと見られているみたいだったので・・・・・・」
なんとなく悪気を感じて、俯いてぼそぼそ言う。
顔を上げると星史郎は微笑んでいた。
心底嬉しそうですごく優しげな、笑顔。
「・・・・・・・・・・・・」
思わず見惚れていると、星史郎が口を開いた。
「昴流君、ずっと手袋をしていらっしゃるでしょう?夏なのに、暑くないのかなぁ、と思いまして」
その言葉ではっと我に返る。
「そう言われればそんな気もしますけど・・・・・・、慣れてますから」
平気です、と答えると、そっと両手を取られて。
「それと、昴流君の手が見えないことや、直接触れられないことが歯痒くて」
穏やかに微笑んで静かに言われて。
「ごめんなさい・・・」
思わず謝ってしまう。
星史郎は良いですよ、と軽く笑った。
「お婆様に言われているんでしょう?」
小さく頷いて、でも、と言いかけた昴流を制するように、星史郎が昴流の手を引く。
「あ・・・・・・っ」
そのままその手を口元に持っていかれて、そっと口付けられる。
こういうことに慣れていない昴流は、顔を真っ赤に染めた。
「僕はこれで我慢します」
頂きましたvvというより強奪しました。えへvv(きも。)
あお様から星X昴小説ーvv
ご本人様曰く、原作に忠実に書いても、TBの頃の話だと
甘いのが書けるんだ(初めて気付いた)とのこと。
ってことはあお様の初TB小説ですか!!何て恐れ多い。
甘いですね。手袋に隔たれた貴方の温もり・・・(惚)
これと同じメールにキリリクが書かれているのですが・・・
頑張りますね、あお様・・・。
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