さぁ貴方はどっち!?
 

晴れた日の朝。
綺麗な青空。
眩しい太陽。
 
今日も俺は仕事をしに学校にやってきた。が、登校時間はとうに過ぎている。
 
「ん?」
 
あそこに居るのは・・・・黒鋼かな??
「登校時間はとっくに過ぎてるぞ!!」
と、きびきび生徒をシメている黒鋼に挨拶することに。
「おっはよぉ〜黒ぽん先生〜♪」
すると振り向いた黒鋼は俺を睨んできた。
「お前が遅刻してどうする?!さっさと教室行け!!!」
「わぁーい♪」
逃げるように校舎に入る。
 
「あっファイ先生」
なぜか職員室の前に立っている小狼。
「おはようございます。」
笑顔前回で挨拶する小狼に不思議と少し怯んでしまった。
「お、おはよ〜小狼君。職員室の前でどうしたの?」
「ファイ先生がまだ来てないって聞いて心配になって・・・」
 
それは。。。。また来てないってことじゃ・・・・
 
「いつものことじゃないかな?」
笑って答えた。と、不意に近づいてきたので壁にもたれる状態になってしまった。
「ファイ先生・・・・綺麗ですね。」
 
え?
 
「小狼く」
「おい!なにしてるんだ!!」
俺の言葉を遮るように黒鋼が飛び出してきた。
「もう戻りますね。」
「え?あっ。。。うん。」
小狼はそれだけ言うと走って教室に帰っていった。
 
「なにもされてないな?!」
「えっ?う〜ん・・・たぶん。なんで?」
黒鋼の話によると、なぜか生徒に勝負を挑まれたらしい。
その生徒が小狼だった。
しかも内容が俺の取り合いらしい。
 
「ふ〜ん。」
適当に返事をしてみる。正直話は全然聞いてなかった。
「ふ〜ん。じゃねぇだろ?!お前は今ヤべェことに巻き込まれようとしてんだぞ?!」
「え〜?」
 
 
・・・・
 
 
!!
「ちょっとまって?!それってどういうこと。」
「それは・・・・だから・・・あれだよ・・・・」
 
 
 
ホモ。
 
 
 
「まさか。。。黒りん、俺の事。。。。」
疑いの目で思いっきり黒鋼を睨む。
「ち、ちげぇよ!!」
 
まだ信じてなかったんだ。
そんなわけない、まさか黒鋼が。
そんなわけがない。
 
 
 
〜授業が終って〜
 
疲れた・・・・なんかいつも以上に。と、後ろから俺を呼ぶ声がする。
「ファイ先生!!」
声の主はサクラだった。
「ファイ先生!小狼君見てませんか??」
小狼はあの後会っていない。
「見てないよぉ〜先に帰っちゃったんじゃないかな?」
 
なんか頭が痛い
 
「そうかも・・・私もう帰ります!暗くなってきたし。」
 
クラクラする。なんだか、目眩みたいな。
 
「うん。さようなら〜気をつけてね!」
 
息が荒くなる。
 
「さようなら!又明日!」
 
校舎から出て行ったサクラをぼーっと見つめていた。
なんだか頭が重い。
「風邪引いたかな。もう帰ろう。」
 
門を出て結構歩いた所で誰かが走ってきた。
「ファイ先生!」
小狼だ。
後ろからトンッと押される。
 

「あ」
 

「ファイ先生?」
少し押された。たったそれだけだったのに、頭の重さ、目眩に耐え切れず、
 

バタッ!
 
「ファイ先生?!どうしたんですか!?」
「風邪引いた・・・か・・・な・・・?」
からだが思うように動かない。
 
「おい!どうした?!」
「・・・チッ」
舌・・・打ち?
そんな事を考えているうちに、何時の間にか気絶してしまっていた。
 
<俺の部屋>
 
「う・・・・ん?」
目が覚めて周りを周りを見渡し、最初に思った事。それは。
「何で俺、家にいるんだ?!」
「あっファイ先生目が覚めたんですね」
何で小狼が家に居るの?
急に起こる意外な現実に頭がこんがらがる。
「すみません・・・・ファイさん。勝手ながらファイさんを家まで運ばせて頂きました。」
「勝手ながらって大体何で俺の家・・・・って、えっ?!フ。。。ファイさん?!」
急にさん付け。これも現実。夢ではない。
「なんで急にさん付け?!」
「・・・ここは学校じゃないから・・・いいですよね?」
「えっ・・・あっ・・・・うん。」
許している自分もわからない。
というか、顔近ッ!そんな真面目な顔されたら。。。。。
 

「食べて良いですか?」
 

「は?・・・なにを?」
近くに食べられるものなんて。
 

「ファイさんを。」
 

・・・・
 

俺かい!!
「苦しがるファイさん・・・我慢できなくて。」
俺の顔に小狼の手が触れる。
「えぇ!ちょちょ待ってよ!」
 
「待った!」
 
黒鋼が急にドアを蹴破ってきた。
黒様まで何でココに?!とり合えず助かった・・・
「抜け駆けはよくねぇな。」
「はぁ?!」
「黒鋼先生!・・・・授業はもう終ったはずでは?」
「勘違いすんな。まだ終わってねぇだろ?どっちがこいつを手に入れられるかの授業がな!」
ある意味賢い、バカの喧嘩は凄い。
コレが世に聞く絶対絶命。
「特別授業ですか?ありがたいですね。」
とり合えず止めてみよう。
「あの、さ〜・・・・喧嘩は、良くないと思うんですけど〜・・・」
怖い、二人がとてつもなく怖い!
二人はファイを貫かんばかりに睨みつけた。
「そうですね。」
「ああ、そうだな。」
「納得してくれたの?!」
そう上手くできるわけがなくて。
とてつもなく期待した。が、願いだけで終った。
 
「どっちがいいですか?」
 
「は?」
 
「選ばれたほうが食えるわけだな?」
 
「そういうことです。」
 
食われる事には代わりは無い。
そんなの。。。
 
「「さぁ・・・どっち?」」
 
「俺は・・・」
 
〜END〜




亜琉妃様から頂きましたv
原作と違って小狼君が積極的で、小ファイもいける私としては嬉しい限りです。頑張れ少年!
いや、この場合頑張れファイさんですかね。小狼君てば何気にファイさん押し倒してますしね。自宅の場所まで押さえてますしね!まあ自宅に関しては黒鋼さんもきっちり知ってましたけど。
頂いたメールには続きませんとありましたが、むしろここに至るまでの道程の方が興味があったりします。
亜琉妃様、もしよろしければそちらの方も・・!
ファイさんは開き直って二人一気にお相手すれば良いと思います。
素敵な作品、ありがとうございましたv




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